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地理的表示登録ノススメ
地理的表示登録とは 

 地理的表示(GI)とは

 「地名+産品名」と生産地など特定の地域と産品の特性が結び付いた農林水産物や飲食
 料品など(商品)の名称の表示 

 例えば、仙台曲がりねぎ、岩谷堂羊羹、江刺りんご、達曽部漬、大湊海軍コロッケ、
      浄法寺漆、大曲浜海苔、北浦梨、遠野ホップ、塩竈の藻塩 など

 地理的表示登録の対象となる産品は、生産地の有する自然的要因(気候、風土、土壌な
 ど)や人的要因(伝統的なノウハウ、地域の伝統文化など)と産品の品質、社会的評価な
 どの特性と結び付きが認められ、かつ、産品が一定期間(概ね25年間)継続して生産さ
 れていることが必要です。 

 それゆえ、新開発の産品や新ブランド名は地理的表示登録することはできません。

 一方、生産が途絶えていた産品を復活させた場合は、中断期間を除いて、概ね25年の
 生産実績があれば地理的表示登録することが可能です。 

 また、地理的表示については、生産地と特性との結び付きが認められる産品を特定でき
 る名称は登録可能となっているため、旧国名や旧市町村名を含む名称、地名を含まない
 が地域と結び付きのある名称についても登録することができます。


 対象となる産品の範囲

 1.食用の農林水産物(米、肉、卵、魚介類、牛乳、麦、きのこ、野菜、果実など)
 2.飲食料品(パン、めん類、惣菜、豆腐、菓子、砂糖、塩、油、清涼飲料水など)
 3.政令指定農林水産物(花き、生糸、工芸農作物、木材、竹材、漆、観賞用の魚、真珠)
 4.政令指定加工品(木炭、畳表、精油、飼料) 

 ただし、酒類、医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品は除かれます。


 地理的表示登録のメリット

 1.産品の品質について国がお墨付きを与えること

  地理的表示は生産地と、品質や原材料、生産方法などの基準とともに登録されます。
  よって、商品の品質は保証されることになります。

 2.GIマークにより、他の産品との差別化が図られること

  地理的表示は品質などの基準を満たすものに使用を認めるもので、併せて、GIマーク
  (登録商標)を付すことになります。
  GIマークは、真正な地理的表示産品であることを証明するものです。

  よって、品質を守るもののみが市場に流通し、商品のブランド価値を維持・向上させるこ
  とができ、さらには、消費者の利益も保護されます。

 3.訴訟等の負担なく、地域ブランドを保護することができること

  不正な地理的表示の使用に対しては、行政(農林水産省)によって取り締まりが行われ
  ます。
  よって、自ら権利行使をする必要はなく、手間や費用はかかりません。

 4.地域共有の財産として、地域の生産者全体が使用できるものであること

  地理的表示は、商標権のように特定の者に商品の名称を独占的に使用させる権利で
  はなく、品質などの基準を満たせば地域内の生産者は誰でも使用できるものとなって
  おります。

  生産者が地理的表示を使用するには、登録を受けた団体に加入する必要があります。


 地理的表示登録を申請できる者

 生産または加工業者を組織する団体(農協など)

 生産者などが個人で申請することはできず、団体を設立する必要があります。
 地理的表示登録を申請する団体は以下の要件を満たす必要があります。

 1.定款、組合契約書など約款を設けること
 2.約款に加入の自由を定めること
  (正当な理由なく加入を拒んだり、困難な条件を付してはならない)

 上記の要件さえ満たせば、法人格を有しない生産組合や地域のブランド協議会(法人で
 はない社団)なども申請することができます。


 地域団体商標制度との違い

 地域団体商標は、「地域名+商品名」で商標登録され、この点では地理的表示と変わり
 ません。 

 ただ、商標権は、あくまで商品の名称を独占して使用する権利であるため、商品の品質
 を保証するものではありません。

 一方、地理的表示は、商品の原産地のみならず品質も保証するもので、基準を満たす
 ものであれば複数の者が使用することができるものとなっております。

 また、商標権の保護期間は、登録日から10年間で、その後も継続させるには更新手続
 をしなければなりません。
 しかも、存続期間は毎年登録料を支払わなければなりません。

 それに対し、地理的表示は、取り消されない限り、無期限に存続するものであり、更新料
 なども不要です。


 ⇒お問い合わせ 

                                      ≫next地理的表示登録のスケジュール

   


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